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2013 鈴鹿8耐 その3
2013年08月6日

マシンの現状確認から

フレーム、エンジン、トップブリッジ、アンダーブラケット、
前後ホイル(フロントの4本中、2本のみマルケジーニ)、
スイングアーム(チェーン引き改修の為の最小限の改造)
ラジエター、など ほとんどがノーマルパーツです。

変更点は

Fサス  パイオリ(イタリア製)
Rサス  オーリンズTTX
ブレーキ  ブレンボ
電装系(ECU)  カワサキ キットパーツ
タイヤ  ピレリ17インチスリック

以上が変更点であり、走行中の 空燃比、サスストロークセンサー、
アクセル開度などを測定するデータロガーは一切無し!!

具体的なセッティングの確認を始めます。

僕 「今のセッティングはどんな状態?」
メカ 「前回のレースが終わった状態」
僕 「あ、ボルドール24Hの走り終わりやね?」
メカ 「うん。その時は最後に雨が降って少し調整したんだ」
僕 「OK。じゃあドライのセッティングを教えて」
メカ 「・・・・・」

漂う妙な空気感・・・

僕 「も、もしかしてセッティングデータが無いとか・・・?」
メカ 「無い」と・・・

今ある情報とパーツでやるしかない!!

問題はFサスのパイオリ。
セッティングデータが無い、日本はもちろん、海外の耐久チームも使っていない、
あるのはセッティング用のスプリングのみ。
そのスプリングもペイントがしてあるのみでレートがわからない。

サスペンションサービスのスペシャリスト 大羽君の元へ相談に行き、
線径、ピッチを測定してくれてレートが判明。
この後、Rサスの仕様変更などもお願いしました。

純平ちゃん 本当にありがとう!!

いつも力になってくれる心強いスペシャリストです!!

少ない情報と、手押しセッティングでフロントは決定。

お次はリヤ

これは使用経験があったので、おおよその見当がつきます。
2人のレギュラーライダーのコメント(前回のボルドールのレースでのフィーリング)、
サスの仕様を聞くと、僕が使った仕様に変更するメリットが確実にあると判断し監督に相談。

当然、簡単にはOKは出ません。
なぜなら、僕はポッとチームに合流した外国人です。
日本人コーディネーターの方が僕の過去の実績を伝えてくれてはいますが
このチームでの実績はゼロです。

必要性を必死に説明し、「ダメならすぐに元に戻すから」と説得し
渋々ながら何とかOKをもらい、大羽君へ仕様変更を依頼し準備を進めました。

さあ木曜日の初走行です。

にっしゃんがコースインします。
久しぶりの鈴鹿、何年も乗っていない1000cc、セッティングが出ていないマシン、
「くれぐれも気を付けて確認しながら走って」と声をかけ送り出しました。

普通に走るか?ちゃんと帰ってくるだろうか?大きく振られたりしないか?
あらゆる状況を考えながら「無事に帰ってきて」と祈るように待ちました。

そして5周でピットイン

「全然攻めてない、セッティングが出てないから確認だけ。
とりあえずは走れる状態なので、あとは鈴鹿がはじめての2人に走ってもらおう」とのコメントで
にっしゃんの初走行は終了。

2人も無事に走行し転倒やトラブルなく1回目の走行が終了。

チーム全員が笑顔、笑顔!!

この時点でのタイムは
にっしゃん 2分20秒
鈴鹿初走行の2人 2分23~24秒

笑顔の理由は、去年の予選タイムが2分22秒だから。

チームとしてはハッピーですが、まだまだです。
とりあえず走れたという確認ができただけで、2回目に向けて3人のライダーとスタッフでミーティング。

セッティング変更し2回目の走行

今回も2人の完熟走行をしつつ、限られた時間でにっしゃんがセットアップ

無事終了。

にっしゃん 2分16秒
2人 2分19~20秒

大賑わいです!!

まだまだ なんですけど・・・にっしゃんと僕・・・

みんなが喜んでるから いいか!!(^-^)

まだまだ改善すべき点は多くあり、タイムアップは可能な状態

予選につなげよう!!

続く